前回の「
7とXP 共有がうまくいかないのは何故?? 」でご紹介した方法で、
共有の状況が改善されなかった方は、これからご詳細する方法を試してみて下さい。
まず、ワークグループ環境では、
同じワークグループに属するPCの中から親がランダムで決定されます。
これが、「マスタブラウザ」といいます。
例えば、A・B・Cと3台のPCがあり、「営業1課」というワークグループに属していた場合、
A・B・Cのいずれかが、マスタブラウザ(親)になります。
ここではAがマスタブラウザになっている想定で話を進めます。
マスタブラウザは、子を監視していますので、AはBとCを監視している事になります。
こうする事で、A←→B、A←→C、B←→Cという関係が築かれ共有が実現されます。
AのPCの調子が悪かったりした場合は、BとCはAを参照する事ができなくなったりします。
また、AのPCの電源が上がっていないとマスタブラウザが不在になります。
その場合は、BもしくはCが親になります。マスタブラウザは基本的にランダムに設定されます。
つまり、マスタブラウザがしっかりしていないと、共有が不安定になるのです。
マスタブラウザに選定されるべきPCは、安定して常時稼働しているPCが良いでしょう。
そして、マスタブラウザの設定を固定し、常に同じPCがマスタブラウザになるようにする事で、
共有の安定が図れます。
その方法を以下に記載します。
①マスタブラウザPCの選定 サーバー等、常時稼働しているPCがない場合は、
1日の中で一番早く起動し一番遅くにシャットダウンさせるPCを選びます。
今回は、Bをマスタブラウザに設定し、AとCをマスタブラウザにさせないようします。
②現状どのPCがマスタブラウザに設定されているのかを確認する。※ワークグループに属する全てのPCを調べます。
コマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを入力
nbtstat -a IPアドレス or コンピュータ名
名前 種類 状態
-------------------------------------------------------
PC-A <00> 一意 登録済
営業1課 <00> グループ 登録済
..__MSBROWS__. <01> グループ 登録済
結果に、
..__MSBROWS__. の記述あったPCがマスタブラウザが設定されているPCになります。
③AとCのPCをマスタブラウザにしない方法 ※レジストリの変更が必要となりますので、自己責任のもと作業して下さい。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet/
Services/Browser\Parameters
MaintainServerList「No」に変更
IsDomainMaster「False」に変更
これで、AとCがマスタブラウザに選ばれる事はありません。
④BのPCをマスタブラウザに固定する方法 ※レジストリの変更が必要となりますので、自己責任のもと作業して下さい。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet/
Services/Browser\Parameters
IsDomainMaster「True」に変更
※IsDomainMasterが存在しない場合は、文字列値として新規作成します。
Windows7の場合、存在しない事が多いです。
ここまで設定を行ったら、全てのPCを一度シャットダウンし、
マスタブラウザのPCから順番に起動します。
以上で共有の安定化が完了です。
※安定するには数時間を要する場合があります。
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